東京のスタートアップ企業、Sakana AIが、2つの新しい画像生成モデル「Evo-Ukiyoe」と「Evo-Nishikie」を発表しました。

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画像提供:Sakana AI 公式

これらのモデルはHugging Faceプラットフォームで公開されており、テキストまたは画像プロンプトから浮世絵風の芸術作品を生成することを目的としています。浮世絵はご存知の通り、17世紀から19世紀にかけて日本で流行した伝統的な芸術様式で、歴史的な場面、自然風景、相撲力士など様々なテーマを描いています。Sakana AIは、AIの力を借りて、この古風な芸術様式を現代の人々の目に再び届けたいと考えています。

Evo-Ukiyoeモデルは主にテキストから画像を生成するツールで、浮世絵に似た画像を生成できます。例えば、桜、着物、鳥などに関する記述を入力すると、それらの要素を含む作品を生成します。ハンバーガーやノートパソコンといった現代的な要素も浮世絵風に表現できますが、時にはテーマから外れる結果になることもあります。

このモデルの基盤はSakana独自のEvo-SDXL-JPであり、精密に調整され、24,000点以上の浮世絵作品を含むデータセットを使用して学習されています。これらの作品は、立命館大学芸術研究センターとの協力によって入手され、データの多様性と高品質が確保されています。

一方、Evo-Nishikieモデルは画像から画像を処理するツールで、モノクロの浮世絵作品に色を付けたり、既存の多色作品に新たなスタイルを与えたりすることができます。ユーザーはソース画像と色の要求を提供するだけで、モデルが残りの作業を行います。

Sakana AIは、これらの2つのモデルを通じて伝統的な「日本美」への理解を促進し、教育や文化発信に新たな応用を見出したいと考えています。現時点では日本語のプロンプトのみサポートしていますが、継続的に開発されており、将来的な可能性はさらに広がります。

現在、Sakana AIはHugging Face上でこれらの2つのモデルと関連コードを研究開発用に公開していますが、実験段階であるため、商業利用には適していません。

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製品ページ: https://huggingface.co/SakanaAI/Evo-Ukiyoe-v1

公式ブログ: https://sakana.ai/evo-ukiyoe/

要点:

🌸 Sakana AIが発表したEvo-UkiyoeとEvo-Nishikieモデルは、浮世絵風の画像生成に特化しています。

🎨 Evo-Ukiyoeモデルはテキストから画像を生成し、Evo-Nishikieモデルはモノクロ作品に色付けできます。

📚 これらのモデルは現在、日本語のプロンプトのみサポートしており、日本の伝統文化の普及と教育を目指しています。