皆さんご記憶かもしれませんが、OpenAIのCEOであるサム・アルトマンは今月初め、ソーシャルメディアにイチゴの写真を投稿し、AIモデル「Strawberry(ストロベリー)」の発表を予想させる出来事がありました。

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そして今、「Strawberry(ストロベリー)」に関する新たな情報が入ってきました!The Informationの報道によると、OpenAIは既にこの秘密プロジェクトであるストロベリーをアメリカの国家安全保障担当官に公開し、安全かつ合理的な範囲内で開発・利用することを保証したとのことです。

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関係者によると、このAI製品は今年秋に公開される見込みで、チャットボットの一部として、ChatGPTに組み込まれる可能性があります。Strawberryの最大の特徴は、現在のチャットボットでは珍しい、数学問題解決能力です。それだけではありません。プログラミング問題にも対応でき、その応用範囲はさらに広がります。

Strawberryモデルは、より多くの「思考」時間を与えられることで、製品マーケティング戦略など、より主観的な問題にも回答できるようになります。OpenAIの従業員は既に同僚に、Strawberryが「ニューヨーク・タイムズ・クロスワード」を解く能力を披露しており、言語タスクにおける卓越した性能を示しています。

OpenAIがStrawberryを開発する取り組みは、対話型AI分野における競争で優位性を保つための戦略の一部です。この技術は、複数ステップのタスクに対応するエージェントなど、将来の製品に大きな影響を与え、企業にとって新たな収益源を開拓する可能性を秘めています。

OpenAIの事業成長は目覚ましく、LLMとChatGPTのサブスクリプション収入は前年比で3倍増の月額2億8300万ドルに達しています。それでも、同社の非公開企業としての評価額は860億ドルに上りますが、その将来性は、Orionというコードネームの新しい主力大型言語モデル(LLM)の成功に大きく依存しています。

Strawberryのチャットボット版、つまり蒸留版は、元のモデルと同じ性能を維持しながら、より扱いやすく、コストを抑えることを目指しています。さらに、OpenAIは、より大規模なStrawberryバージョンを使用してOrionのトレーニングデータを作成しており、このAI生成データは「合成データ」と呼ばれ、同社が高品質なデータ取得における制約を克服するのに役立っています。

Strawberryで生成された高品質なトレーニングデータは、モデルが生成するエラー、いわゆる「幻覚」を減らすのに役立ちます。論理的な難問にも正確に答える「幻覚」のないモデルを想像してみてください。それは大きな進歩となるでしょう。

要点:

🍓OpenAIが間もなく発表する新型AIは、複雑な数学問題とプログラミング問題の解決に特化しています。

🚀 OpenAIのLLMとChatGPTのサブスクリプション収入は前年比で3倍増、企業評価額は860億ドルに達しています。

🔍Strawberryで生成された高品質なトレーニングデータにより、AIモデルのエラーが大幅に減少する見込みです。