関係者によると、百度は来週上海で開催される百度世界大会で、新型スマートグラスを発表する予定です。このグラスは内蔵カメラを搭載し、写真や動画の撮影が可能で、百度の文心大模型に基づいた音声対話機能も備えています。

世界的なAI商業化の波の中で、2024年は既に多くのAIハードウェア製品が誕生した年となっています。HumaneのAi Pinは期待外れでしたが、マイクロソフトのCopilot + PCシリーズは市場で高い評価を得ています。注目すべきは、Metaとレイバンの製造元であるエシロール明月が共同開発したスマートグラスで、比較的成熟した製品として、今年機能面と市場での実績において顕著な進歩を遂げています。Metaは需要が供給を上回っていると発表しており、エシロール明月はこれを売上増加の主要な原動力の一つとして挙げています。

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AI分野に10年以上取り組んできたテクノロジー企業である百度のこのスマートグラスは、百度マップ、百度百科などのエコシステム製品とシームレスに連携します。この製品の価格はMetaの299ドルを下回る予定で、2025年初旬にも発売される見込みです。

この百度のAIグラスは、同社のハードウェア部門である小度(シャオドゥ)によって開発されました。小度科技は2020年にIDGキャピタルなどの投資家から資金調達を行い、29億ドルの評価額を獲得しました。現在、小度の主要製品ラインにはスマートスピーカーとワイヤレスイヤホンがあり、これらのデバイスは百度のコンテンツエコシステムに接続できます。

百度はChatGPTブームで先行者利益を得ていましたが、その市場地位は現在、挑戦に直面しています。バイトダンス傘下の豆包(Doubao)は最近、文心一言を抜き、国内で最も人気のあるAIチャットボットになりました。百度の経営陣も、検索結果にAI生成コンテンツを表示することで、短期的な広告収入に悪影響が及ぶ可能性を認めています。

中国市場では、既に多くの新興ハードウェアメーカーが、カメラとオープンオーディオを搭載したAIグラスを発売しており、一部のメーカーは翻訳やナビゲーションなどの特定機能に特化しています。一方、ブルームバーグの報道によると、アップルも市場に出回っている関連製品を社内で調査しており、この分野への参入を検討している可能性があります。

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