ロイター通信の最新報道によると、アマゾンは配達員の配送効率向上を目指したスマートグラスを開発中です。この新型ARグラスは、段階的なナビゲーションを提供するだけでなく、建物内の経路案内(例えば、エレベーターを出た後の移動方向)を行い、玄関の柵や攻撃的な犬などの潜在的な危険を警告します。

近視眼鏡

画像出典:AI生成画像、画像ライセンスプロバイダーMidjourney

現時点ではこのデバイスに関する具体的な情報は不明ですが、重要な情報を表示する小型スクリーンを搭載し、Meta社のRay-Banスマートグラスに似ていると言われています。さらに、アマゾンの既存のEcho Frameグラスと同様の音声ナビゲーション機能も備え、内蔵カメラで写真を撮影することで、現在使用されているハンドヘルドスキャナーに代わる可能性があります。

このスマートグラスは、1回の配送につき数秒の時間しか節約できないかもしれませんが、1日に約300個のパッケージを処理する配達員にとっては、これらの時間の積み重ねが作業効率を大幅に向上させる可能性があります。1日に数百万個のパッケージを世界中で配送する状況下では、これらのわずかな時間節約により、配達員は1日に数件多くの配送を行うことができます。

このプロジェクトはまだ公開されていませんが、ロイター通信は複数の匿名の従業員がその存在を確認したと報じています。注目すべきは、このグラスは数年かかる開発期間を必要とする可能性があり、実用化において効果が不十分であったり、従業員が使用を望まなかったりする場合、最終的に中止される可能性があることです。快適性も重要な考慮事項ですが、ZDNETの上級レビューエディターであるKerry Wan氏がMeta社の最新のウェアラブルデバイスを試用したところ、処方箋眼鏡に代わるのに十分な装着感であったと述べています。

一方、アマゾンはドローン配送計画の拡大も進めており、1時間以内に顧客にパッケージを届けることが可能になっています。これは、アマゾンがラストマイル配送の最適化に継続的に取り組んでおり、配送プロセスでの時間節約を目指していることを示しています。

スマートグラスは市場で広く受け入れられていないため、アマゾンがどのようにして自社製品を従業員に受け入れさせるかが注目されるでしょう。

要点:

🚚 アマゾン、ナビゲーションと建物内経路案内機能付きスマートグラスを開発中。

⏱️ 1回の配送で節約される時間はわずかだが、配達員の効率向上に大きな意味を持つ。

👓 スマートグラスプロジェクトはまだ開発中で、数年後の発売となる可能性がある。