Alphabet傘下の自動運転部門であるWaymoは、2025年初頭に東京で自動運転車の試験運用を開始する計画を発表しました。これは、同社の自動運転タクシーが米国国外の公道で走行する初めての試みとなります。今回の日本進出は、Waymoの「ロードトリップ」プロジェクトの一環であり、複数の都市で技術を展開し、実地試験を行うことを目的としています。各都市では異なる課題に直面することになります。

東京では、Waymoの自動運転タクシーは、左側通行や複雑な市街地など、米国とは異なる交通環境に直面します。同社は、東京の密集した交通と独特の道路レイアウトが、自動運転技術にとって新たな試練となると述べています。これまで、Waymoの公道試験は主に米国の複数の都市で行われ、マイアミの豪雨やカリフォルニア州デスバレーの極端な高温など、様々な環境条件への対応をテストしてきました。

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Waymoの「ロードトリップ」計画は、自動運転技術のテストだけでなく、各都市特有の課題への対応策の策定も含まれています。各都市では、まず小型の車両隊を展開し、人間の運転手が車両を手動操作して特定地域の地図を作成します。これらの地図は、Waymoの自動運転システムが地域の交通環境に適応するのに役立ち、最終的には完全自動運転モードへの移行を可能にします。

東京での試験運用は、Waymoとタクシー配車アプリGO、そして日本交通との協力の下で行われます。Waymoによると、日本交通は自動運転車の管理とメンテナンスを担当します。初期段階では、日本交通の運転手が車両を手動操作し、港区、新宿区、渋谷区、千代田区、中央区、品川区、江東区など、東京の主要地域の地図作成を行います。

さらに、Waymoは日本交通のチームと協力して、Waymoの自動運転車であるジャガーI-Paceの操作方法について従業員をトレーニングし、自動運転技術の現地化を推進すると述べています。

Waymoの日本市場進出は、他の自動運転企業との対比も際立ちます。ちょうど一週間前、ゼネラルモーターズはCruiseの自動運転タクシー事業を断念し、2026年に東京で自動運転タクシーサービスを開始する予定だったホンダとの提携計画を中止しました。Cruiseは、日本市場向けに設計された「Origin」という自動運転タクシーを使用する予定でした。