中国の人工知能(AI)動画生成スタートアップ企業、愛詩科技は先日、A2~A4ラウンドの資金調達を完了したと発表しました。調達総額は約3億元(人民元)に上ります。前回のA2ラウンドはアリババグループが投資し、最近のA3、A4ラウンドは北京市人工知能産業投資基金、国科投資、光源資本が共同で出資しました。今回の資金調達により、技術開発能力の向上、計算資源の拡大、人材チームの構築に重点的に投資し、製品機能のアップデートと市場開拓を加速させ、AI動画生成技術の普及を推進していきます。

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愛詩科技の中核製品であるAI動画生成ツール「PixVerse」は高い人気を誇り、世界中のユーザー数は1200万人を突破し、月間アクティブユーザー数は約600万人です。2024年10月のV3版リリース以来、「ヴェノム変身」などの独創的な特殊効果機能がソーシャルメディアで大きな話題となっています。PixVerseはテキストから動画、画像から動画の生成においても業界をリードするだけでなく、実写動画を基に革新的な延長生成を行うVideo to Video機能も提供しています。

技術力において、愛詩科技は動画生成分野で卓越した競争力を示しています。同社は2024年3月、世界初のCharacter2Video(人物の一貫性)モデルを発表し、正確なID制約技術により、動画内の人物像と背景の一貫性を確保しています。同社の創業者である王長虎氏は、動画大規模モデルはパラメーターやデータの競争だけでなく、製品化された価値が重要だと強調しています。

専門的な評価機関であるSuperCLUEによる中国の大規模言語モデルの総合評価において、PixVerse V3モデルはSoraを上回り、世界第1位を獲得しました。現在、同社のPixVerse V3.5版は内部テスト段階にあり、生成時間は30秒以内へと短縮され、プロンプトへの応答とモーションコントロール能力が大幅に向上しています。

注目すべきは、愛詩科技が企業ユーザー向けに、テキストから動画、画像から動画、特殊効果生成などの機能を含む技術協力サービスを提供開始したこと、そしてモバイルアプリの海外展開も開始し、グローバル展開を積極的に推進していることです。