最近のソーシャルメディアでの発言で、OpenAIの創設者兼CEOであるサム・アルトマン氏は、ChatGPT Proの高額サブスクリプション利用頻度が予想をはるかに上回っているものの、月額200ドル(約1万4700円)にも関わらず、サービスは依然として赤字であると明かしました。アルトマン氏によると、設定した価格では利益が見込めるはずでしたが、実際はそうではなかったとのことです。

2024年12月5日のリリース以来、ChatGPT Proは大きな注目を集めています。月額20ドル(約1470円)のPlus版と比較して、Pro版は大幅な機能強化を提供しています。ユーザーは、より高度なGPT-4oとOpenAI o1モデルに無制限にアクセスできるようになり、「高度な音声機能」も利用できます。さらに、Proサブスクリプションのコンテキストウィンドウは32Kから128Kに拡張され、より複雑な問題の処理に多くの計算能力が提供されます。

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しかし、この高レベルのサービスは、OpenAIの計算資源に大きな負担をかけ、コスト圧力も増大させています。海外メディアThe Informationの報道によると、OpenAIは2026年までに最大140億ドル(約1兆2900億円)の損失を被る可能性があり、黒字化は2029年までずれ込むと予想されています。このような財務状況は、OpenAIの将来に懸念を抱かせます。

アルトマン氏は、大きな損失圧力に直面しているにもかかわらず、OpenAIはAI技術の発展に引き続き尽力すると述べています。彼は、技術の進歩に伴い、将来の収益の可能性は依然として期待できると強調しました。現在の利用量とコスト構造がビジネスモデルに課題をもたらしていますが、持続可能な成長を実現するための解決策を探求しているとのことです。

AI技術が急速に発展する現代において、OpenAIは市場競争だけでなく、上昇するコストとユーザーニーズの課題にも直面しています。アルトマン氏の言及は、投資家とユーザーに警鐘を鳴らすものであり、今後、サービスの質とコストのバランスをどのように取るかが、OpenAIが直面しなければならない中心的な問題となるでしょう。