この度、浙江深服人工智能科技股份有限公司(以下「深服科技」)は、数千万元規模のPre-Aラウンドの資金調達を成功裏に完了したことを発表しました。今回の調達ラウンドは、上海厚毅資本がリードインベスターを務めました。調達資金は、AIモデルの更なる開発、技術人材の採用、市場開拓に主に充当される予定です。特筆すべきは、深服科技は2024年3月には浙江坤鑫投資から数千万元規模のエンジェルラウンドの資金調達を受けていることです。

深服科技は2023年4月に設立され、アパレル業界向けにAIソリューションを提供することに特化しています。大規模言語モデル技術を活用することで、アパレルデザインと製版における課題解決を目指し、デザインのハードルを下げ、開発コストを削減することを目指しています。創設者の呉偲偲氏は、アパレルデザイン業界で約10年の経験を持ち、豊富なサプライチェーンリソースを有しています。他の創設メンバーも、テンセントやグーグルなどの有名企業出身で、アパレルデザインとAI分野で豊富な経験を積んでいます。

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アパレルデザインと製版は通常、別々の工程であり、デザイナーと製版師はそれぞれ異なる役割を担います。深服科技はAI技術を活用することで、両者間のコミュニケーションの壁を打ち破りました。現在、「匠衣深造」と「錦繡千設」という、アパレルデザインに特化した2つのAI大規模言語モデルを既にリリースしています。「画衣衣」AI製版ツールは2025年1月に正式にリリースされる予定で、デザイナーがデザイン完了後にCAD製版図を自動生成することを可能にし、作業効率を大幅に向上させます。

呉偲偲氏は、従来の製版プロセスではデザイナーと製版師が何度もやり取りをする必要があり、非効率であったと述べています。「画衣衣」ツールを使用することで、デザイナーは短時間でより多くのパターンを生成でき、1日に2~3パターンしか作成できなかったのが、1日に20~30パターンに増加し、効率が10倍向上します。深服科技の目標は、デザインと製版プロセスの最適化だけでなく、アパレル業界全体のデジタル化推進にもあります。

今後、深服科技は国内の大手インターネットプラットフォームやアパレルブランドとの協業を更に拡大し、新たな応用事例を探求することで、アパレル業界の次世代消費シーンに中核技術を提供することを目指しています。