先日、イーロン・マスクの人工知能企業xAIが動画生成スタートアップ企業Hotshotを買収しました。これは、マスク氏がAI動画生成分野における重要な布石となる出来事です。HotshotのCEO兼共同設立者であるAakash Sastry氏が月曜日にソーシャルメディアプラットフォームX上で正式に発表しました。
Sastry氏は発表の中で次のように述べています。「過去2年間、小さなチームとして3つの動画基礎モデル、Hotshot-XL、Hotshot Act One、Hotshotを構築してきました。これらのモデルのトレーニングを通して、今後数年間で世界中の教育、エンターテインメント、コミュニケーション、生産性がどのように変化するかが見えてきました。xAIの一員として、世界最大のクラスターであるColossus上でこれらの作業を継続的に拡大できることを嬉しく思っています!」
画像出典:AI生成画像、画像ライセンス提供元Midjourney
サンフランシスコに拠点を置くHotshotは、Sastry氏とJohn Mullan氏によって設立され、当初はAI駆動の写真作成・編集ツールに焦点を当てていましたが、その後、テキストから動画へのAIモデル開発へと移行しました。買収される前、HotshotはLachy Groom氏、Redditの共同設立者Alexis Ohanian氏、SV Angelなどの投資家から資金調達に成功していましたが、具体的な調達額は公表されていませんでした。
今回の買収は、マスク氏がOpenAIのSoraやGoogleのVeo2などに対抗する独自の動画生成モデルを構築しようとしていることを示唆している可能性があります。マスク氏は以前、xAIが動画生成モデルを開発中で、Grokチャットボットプラットフォームに追加する予定であると示唆していました。1月のライブ配信では、「数ヶ月後」に「Grok動画」モデルを発表すると予測していました。
Hotshotのウェブサイトの発表によると、同社は3月14日に新しい動画の作成を停止し、既存の顧客は3月30日までにプラットフォームで作成した動画をダウンロードできます。Hotshotチームメンバー全員がxAIに移籍するかどうかは現時点では不明であり、Sastry氏はこれについてコメントを控えています。