先日開催されたGoogle I/Oベルリン会議で、Googleは最新の言語モデルGemma2をオープンソースとして公開することを発表しました。このモデルは、性能と効率において大きな進歩を遂げています。Gemma2は、9Bと27Bの2種類のモデルサイズを提供しており、27Bのパラメータを持つモデルは、70Bのパラメータを持つLlama3モデルに匹敵する性能を示しながら、モデルサイズは約40%に抑えられています。
Gemma2の主な特徴は以下の通りです:
(1) 9Bと27Bのパラメータサイズを提供
(2) 最高レベルの性能
(3) 高効率な推論が可能(単一のNVIDIA H100 GPUまたはTPUホスト上で実行可能)
(4) 開発者と研究者のための使いやすいモデル
(1)卓越した性能:27Bモデルは、2倍以上のサイズを持つLlama3 70Bモデルに匹敵する性能
(2) 高効率:単一のGPUで全精度推論が可能
(3) 幅広いハードウェアサポート:ゲーミングノートパソコンからクラウドまで
(4) オープンライセンス:商用利用も可能
開発者フレンドリーな設計
開発者の利便性を高めるため、Gemma2はHugging Face、JAX、PyTorch、TensorFlowなど、主要なAIフレームワークと互換性があります。Googleは、実践的な使用例とガイドを含む新しいGemma2クックブックも提供しています。さらに、Googleは近いうちにGoogle Cloud Vertex AIを通じてGemma2を簡単にデプロイできるようにする予定です。
責任あるAI開発に関して、Googleは、責任ある生成AIツールキットの提供、オープンソースLLM比較ツール(モデル評価用)、SynthIDテキストウォーターマーク技術のオープンソース化計画など、一連の取り組みを発表しました。Googleはまた、厳格なセキュリティ評価を実施し、その結果を公開することを約束しています。
現在、開発者と研究者はGoogle AI StudioでGemma2モデルを無料で利用できます。モデルの重みは、KaggleとHugging Faceプラットフォームからもダウンロードできます。学術研究者向けには、Google Cloudクレジットプログラムも提供されており、申請期限は8月9日です。
注目すべきは、Gemma2が権威あるLMSysランキングでQWen1.5モデルを上回ったことで、その強力な性能がさらに証明されました。この画期的な成果は、AI分野に新たな機会と課題をもたらし、オープンソース言語モデルの更なる発展を促進するでしょう。
公式体験アドレス:https://aistudio.google.com/app/prompts/new_freeform