アイダホ大学クール・ド・レーヌ校のコンピューターサイエンス研究チームは、人工知能(AI)技術を用いた精密除草を行う自律型ロボットを開発し、その実証に成功しました。幅3フィートの車輪型ロボットは、半インチ幅の雑草をスキャン、識別し、電気ショックで根絶します。
アメリカ森林局クール・ド・レーヌ苗圃での実演後、研究チームは、ロボットのハードウェアに防雨カバーを追加し、電気部品を改良し、AIによる雑草識別の精度を高める予定です。データ収集とテストは来年まで続きます。
このロボットは、アメリカ農務省(USDA)との共同開発で、国有林における造林効率の向上を目指しています。Project Evergreenプロジェクトの一環として、アイダホ大学は1月にUSDAから13万9000ドルの助成金を受けると発表しました。
元森林局上級研究科学者のカス・ダムローズ氏は、「これは持続可能性に関するものです。アイダホ大学が開発したロボット機器は、森林局の保護リーダーシップと生物多様性へのコミットメントを体現しています。自動除草は、人件費と化学農薬・化石燃料への依存を削減し、在来植物の適応性を向上させ、造林作業を強化します。」と述べています。
クール・ド・レーヌ苗圃は、森林局の全国6カ所の施設の1つであり、森林局は毎年、苗圃の雑草管理に最大50万ドルを費やしており、その大部分は手作業で行われています。雑草の減少は、苗木による土壌養分の吸収を促進し、苗圃のコスト削減と造林効果の向上に繋がります。
森林局は、2021年のインフラ投資・雇用法の一部であるREPLANT法に基づき、造林作業の拡大という使命を負っており、今後10年間で400万エーカーのアメリカ森林を造林し、12億本以上の樹木を植えることを目標としています。
ダムローズ氏は、初期の資金提供を発表した際に、「この取り組みは、森林局と大学にとってウィンウィンです。大学は専門知識と施設を活用してスマートロボットを開発し、同時に学生の専門スキルを育成します。森林局にとっては、この協力関係により、REPLANT法の要件を達成し、国有林の持続可能な目標を達成し、国民に利益をもたらすことができます。」と述べています。
要点:
- 🤖 **AIによる精密除草**: 車輪型ロボットがAI技術を用いて雑草を識別・除去します。
- 🌲 **造林協力**: USDAと協力し、国有林の造林効率を向上させます。
- 💼 **資金とプロジェクト**: USDAからの資金援助を受け、Project Evergreenプロジェクトの一環として実施されます。