最近の会議で、著名なベンチャーキャピタルであるセコイア・キャピタルのパートナー、パット・グレディ氏は、人工知能(AI)業界に対する同社の見解を共有しました。
同氏は、セコイア・キャピタルは、今後10億ドルを超える価値を持つAI企業の大部分は、基盤モデルの構築ではなく、アプリケーションソフトウェアの開発から生まれると考えていると述べました。セコイア・キャピタルも基盤モデルに投資していますが、アプリケーション層への投資の方がはるかに多いとのことです。
グレディ氏は、セコイア・キャピタルは基盤モデル構築企業に約1億5000万ドルを投資しており、サム・アルトマン氏のOpenAI、イリヤ・スツケバー氏の安全なスーパーインテリジェンス企業、イーロン・マスク氏のxAIなどが含まれると述べました。同氏は、セコイア・キャピタルが550億ドル以上の資金を運用しているにもかかわらず、基盤モデルへの投資はごくわずかであることを認めました。
「基盤層よりもアプリケーション層への投資額は桁違いに多いです。アプリケーション層の収益は比較的少ないにもかかわらず。」とグレディ氏は述べています。
同氏は、アプリケーション層だからこそ、多くの10億ドル規模の企業が出現すると考えています。優れたAIアプリケーションのスタートアップ企業は、モデルの上に巧みに製品を設計すると指摘しました。同氏は例として、セコイア・キャピタル傘下の企業であるDay.aiを挙げ、同社は優れたAIベースの顧客関係管理ソフトウェアを開発していると述べました。
さらに、グレディ氏は、市場におけるAIへの熱狂と投資家の興奮が、時に過度な楽観主義につながる可能性があると述べました。「みんな、この技術は素晴らしく、開発者たちはとても優秀だから、必ず成功するだろう」と考えているが、セコイア・キャピタルはそうした思考の罠を避けるよう努めているとのことです。また、OpenAIが間もなく発表するストロベリーモデルについても期待感を示し、「かなり良い」と評価しました。
セコイア・キャピタルは、AIアプリケーションソフトウェアへの投資を通じて、将来のビジネスの可能性と市場機会をさらに掘り起こしたいと考えています。
要点:
🌟 セコイア・キャピタルは、今後10億ドルを超えるAI企業は、基盤モデルではなく、アプリケーションソフトウェアから生まれると考えている。
💰 セコイア・キャピタルの基盤モデルへの投資は約1億5000万ドルだが、アプリケーション層への投資の方が多く、アプリケーション市場への重視を示している。
📈 優れたAIアプリケーションのスタートアップ企業は、モデルの上に巧みに製品を設計し、市場のニーズに応える必要がある。