11月28日、復旦大学は正式に『復旦大学本科卒業論文(設計)におけるAIツール使用規定(試行)』を発表し、人工知能ツールを本科卒業論文作成過程で使用する際の具体的な規範を定めました。これは、国内大学においてこの分野で初めて専門的な規範管理文書が発表されたことを意味し、この分野の政策空白を埋めました。
『規定』によると、復旦大学は特定の条件下で学生によるAIツールの使用を許可しています。学生は指導教員の同意を得た上で、創造性に関する評価に影響を与えない範囲で、AIツールを用いて以下の作業を行うことができます。
文献検索と整理:AIツールを活用して関連する学術文献を効率的に検索・整理する。
二次創作図表の推奨と補助作図:AIツールを用いて図表の作成を補助し、適切な図表の種類を推奨する。
非創造的な方法の補助:創造性を必要としない手順や操作。
参考文献の書式整理:AIツールを用いて参考文献の書式を標準化する。
これらの用途は、執筆効率の向上を目的としていますが、学問的な独立性と創造性を損なわない範囲内に厳しく限定されています。
画像出典注記:画像はAI生成、画像ライセンス提供元Midjourney
しかし、『規定』ではAIツールの使用を禁止する分野も明確に示しています。これには以下が含まれます。
研究計画の設計:論文全体の計画設計や枠組み構築にはAIを使用できない。
創造的な方法の設計:創造的なアイデアや方法の設計にAIが関与することは禁止されている。
データ分析と結果の考察:AIツールは、学生によるデータ分析、結果分析、考察、結論の要約を代替することはできない。
これらの制限は、学生の卒業論文がその独立した思考力と創造性を真に反映し、AI生成コンテンツへの過度な依存を避け、学問上の誠実さを損なわないようにすることを目的としています。
国内で初めてAIツールを本科卒業論文(設計)で使用するための規範的な文書として、『規定』の発表は重要な意味を持ちます。これは、復旦大学の学生に明確な運用ガイドラインを提供するだけでなく、他の大学が同様の問題に関する政策策定を行う際の参考にもなります。AI技術の進歩に伴い、学問上の誠実さを損なうことなく学術研究を促進するためにAIツールをどのように適切に使用するかということが、世界中の教育分野が直面する重要な課題となっています。