クアルコム、次世代AIチップSnapdragon Xシリーズを発表、PC、車載、スマートホームを強化

2025年の国際消費電子見本市（CES2025）において、クアルコム社はPC、自動車、スマートホーム、企業分野における次世代AI技術と協業成果を発表しました。ラスベガスで開催されたこの見本市で、クアルコムは自社チップのAI能力を通じて、あらゆるデバイスのユーザー体験変革を推進し、スマートテクノロジーの未来を示しました。

クアルコムは、高性能PC製品ポートフォリオにおける4つ目のプラットフォームとして、Snapdragon Xプラットフォームを初公開しました。次世代Snapdragon Xシリーズプロセッサは、業界をリードする性能、数日間のバッテリー持続時間、そしてAI技術のリーダーシップにより、Windowsエコシステムの体験をさらに向上させます。クアルコムは、プロセッサのエネルギー効率において継続的なブレークスルーを達成し、AMDやIntelから市場シェアを獲得したと述べています。そのニューラルプロセッシングユニットのAI性能は45TOPSに達し、この重要な指標がクアルコムのAI PC分野における地位を確固たるものにしました。

さらに、クアルコムはSnapdragon Xシリーズの堅調な成長を示し、60種類以上の設計が生産中または開発中で、2026年には100種類以上の製品が登場すると予想しています。

自動車分野では、クアルコムは複数の企業との協業を発表することで、自動車向けチップ市場における影響力をさらに拡大しました。アルピーヌ、アマゾン、LeapMotor、モビス、ロイヤルエンフィールド、ソニーホンダモビリティなどの企業と協力し、Snapdragonデジタルシャーシソリューションを活用して、AI駆動の車内体験と先進運転支援システム（ADAS）の開発を推進しています。同時に、クアルコムはDesay、ガーミン、パナソニックとの協業を発表し、Snapdragon Cockpit Eliteプラットフォームの開発に注力しています。

スマートホーム分野では、クアルコムは家電、スマートテレビ、人型ロボットに統合された新型AIチャットボットを発表しました。クアルコムは2025年を「スマートホーム2.0」の始まりと予想しており、エッジデバイスにおける生成AIの統合により、製品の大幅な進歩を推進します。新世代のQualcomm Awareプラットフォームの導入により、企業は自社デバイスに位置情報、可視性、監視機能を提供し、物流、小売、エネルギー、スマートホーム、ロボットなどの業界固有のニーズに対応できます。

さらに、クアルコムはAI On-Prem Applianceソリューションを発表し、中小企業や産業組織が、生成ワークロードを含むカスタムAIアプリケーションをローカルで実行できるようにしました。このローカル実行方式により、運用コストと総所有コストを大幅に削減できます。