最近の「20VC with Harry Stebbings」ポッドキャストで、Salesforceの創設者兼CEOであるマーク・ベニオフは、同社が2025年から新規のソフトウェアエンジニアの採用を停止すると発表しました。この決定の背景には、主力の人工知能製品Agentforceとその他のAI技術によって、エンジニアリングチームの生産性が30%以上向上したことが挙げられます。

ロボットがタイピング

ベニオフは今後5年間の従業員規模について、ソフトウェアエンジニアの採用は停止するものの、Salesforceの従業員数は増加する可能性があると述べています。AI技術の導入により、エンジニアリングの効率が大幅に向上し、チームの作業速度が信じられないほど速くなったため、エンジニアの需要は減少すると説明しました。さらに、来年はサポートエンジニアの数を減らし、代わりに営業担当者を増やすと述べており、AIの価値を顧客に伝えるためにより多くの営業チームが必要だと考えています。

Agentforceは現在Salesforceにとって最も重要な事業の中心となっており、ベニオフは「Salesforceでは、すべてがAgentforceを中心に展開しなければなりません。それが現在唯一重要なことです。」と強調しました。彼は、このAIプラットフォームが同社の業務効率と顧客サービスの向上に重要な役割を果たしていると述べています。昨年12月、Salesforce BenチームはAgentforceのテストを実施しましたが、使用効果はユーザーの経験レベルによって異なりましたが、一定の成果はありました。

しかし、2024年を迎えたSalesforceの従業員の間には、不安な気持ちが広がっています。2023年と2024年初頭には、それぞれ700名と7000名の従業員の大規模な解雇が行われ、多くの従業員に不安を与えました。ベニオフは書簡の中で、パンデミック期間中に採用人数が多すぎたため、現在の解雇は同社が直面しなければならない経済的課題の一つであることを認めています。

ベニオフはSalesforceが今後5年以内に拡大する可能性があると述べていますが、従業員たちは2025年に前2年のような解雇が繰り返されるのではないかと不安を感じています。AI技術の急速な発展に伴い、Salesforceの従業員がこの変革の中でどのような未来に直面するのかはまだ分かりません。

要点:

🌟 Salesforceは、AI技術による生産性向上のため、2025年からソフトウェアエンジニアの採用を停止します。

💼 AIの価値を顧客に説明するために、営業担当者を増やす計画です。

📉 近年、同社は何度も大規模な解雇を実施しており、従業員は将来に不安を感じています。