最近、教育トレーニング業界の2大巨頭である好未来と新東方は、2025会計年度の中間決算を発表し、それぞれの市場パフォーマンスと発展戦略を示しました。これらの決算は、企業自身の経営状況を反映するだけでなく、業界の将来の方向性を示す重要な指標でもあります。
好未来は2025会計年度第3四半期の純収益が6億640万ドルに達し、前年同期の3億7350万ドルと比べて62.4%増加しました。粗利益は前年同期比59.6%増の3億1980万ドルとなり、黒字転換に成功し、純利益は2306万9000ドルとなりました。財務状況も非常に堅調で、現金及び短期投資の総額は38億3580万ドルに上ります。
一方、新東方は2025会計年度第2四半期の純収益が10億3900万ドルで、前年同期比19.4%増加しました。そのうち、教育事業の中核である純収益は8億9400万ドルで、前年同期比31.3%増加しました。新東方の伝統的な中核事業である留学試験対策やコンサルティング分野は引き続き成長を続け、新興事業、特に文化観光事業では力強い成長を見せています。
両社の業績を比較すると、好未来は収益増加率で大きくリードしていますが、新東方は四半期ごとの収益規模では依然として優位性を保っています。新東方の多角化戦略は特に顕著で、教育分野での継続的な拡大に加え、文化観光やEC事業にも積極的に進出し、良好な収益構造を形成しています。
今後の展望として、好未来は引き続き教育テクノロジーに焦点を当て、AIを活用した学習機器やアプリケーションを本格的に導入し、パーソナライズされた学習体験の向上を目指します。新東方では、非学科指導、スマートラーニングシステム、その他の新規事業における市場シェアの拡大を計画し、収益と利益のバランスを目指します。
教育業界が「双減」政策の影響から徐々に脱却し、市場需要が回復しつつあります。2024年には教育市場全体が5000億元を突破し、教育トレーニング業界の市場規模は2000億元に達すると予想されています。テクノロジーの進歩によるデジタル化への転換とオンライン教育モデルも、将来の教育トレーニングに新たな機会をもたらします。