AIチップ企業Cerebras Systemsは今週木曜日、フランスのオープンソースAI技術企業Mistralとの提携を発表し、後者の新たな速度記録達成を支援したと発表しました。Mistralは、Metaや中国のDeepSeekなどのオープンソース競合他社に対抗することを目指しており、これらの企業は先月、低コストと卓越した性能の技術で世界市場を揺るがしました。これら3社は全て、ChatGPTの開発者であるOpenAIと競争しています。

人間とAIの協働

画像出典:AI生成画像、画像ライセンス提供元Midjourney

今回の提携で、Mistralは「Le Chat」というアプリをリリースし、毎秒1000文字の速度でユーザーの質問に回答できると主張しています。Cerebrasは、この成果に計算能力を提供したと述べ、MistralがOpenAIやDeepSeekを凌駕する世界最速のAIアシスタントになったと発表しました。

シリコンバレーに拠点を置くCerebrasは、新規株式公開(IPO)を目指していますが、アラブ首長国連邦のテクノロジー企業G42による同社への投資が米国政府によって審査されているため、現在は延期されています。Cerebrasは、AIモデルのトレーニングにおいて主導的地位を占めるNvidiaと競争できる数少ない企業の1つです。しかし、Mistralとの今回の提携は、主にそのモデルに基づくアプリケーション、つまりAI業界で「推論」と呼ばれるステップにサービスを提供することに焦点を当てています。

競合他社がOpenAIの技術に近づきつつある中、ユーザーへの回答速度はますます重要になっています。Cerebrasの最高経営責任者(CEO)アンドリュー・フェルドマン氏は、「より良い回答を求めています。より良い回答を得るためには、推論時により多くの計算能力が必要です。」と述べ、これはCerebrasとトップレベルのモデルメーカーとの最初の大きな成功であり、チームは非常に誇りに思っていると強調しました。

要点:  

🌟 CerebrasとMistralが提携し、世界最速のAIアシスタント「Le Chat」のリリースを支援。  

🚀 Mistralのアプリは毎秒1000文字の応答速度を実現し、OpenAIとDeepSeekを上回る。  

📈 CerebrasはIPOを目指しているが、G42の投資審査のため、計画は一時中断。