国産AI大規模言語モデルDeepSeekの人気の高まりとともに、一部の投機家がAIへのユーザーの好奇心を利用して暴利を貪ろうとしています。メディアの調査によると、無料のDeepSeekインストールパッケージや安価な「収益化講座」を販売することで、かなりの利益を得ている業者が存在します。

あるECサイトでは、DeepSeekのインストールパッケージは9.9元から19.9元で販売されています。ある店舗では販売数が20万件を超えており、最低価格の9.9元で計算しても、売上高は200万元を超えています。しかし、記者調査によると、これらの有料コンテンツは実際にはインターネットで無料で入手できる公開情報です。

DeepSeek

インストールパッケージの売買に加え、知識経済の分野でも同様の現象が見られます。「知識星球」プラットフォームでは、「DeepSeekを使った実践的な小銭稼ぎ」という有料コミュニティが6000人以上の会員を集め、一人当たり62元の入会費で、総収入は36万元を超えています。しかし、コミュニティ内でのいわゆる「お金儲けの秘訣」は、たいてい基本的な操作手順に過ぎません。

さらに、一部の株式ブロガーはDeepSeekを利用した自動取引分析を謳い、多くの投資家から有料で指導を求められています。ユーザーからは、99元で購入した「収益化講座」の内容がアカウント登録などの基本操作に過ぎなかったという報告もあります。

業界関係者は「DeepSeekを使えば確かに作業効率は向上しますが、真の技術習得には深い研究が必要であり、数十元で習得できるものではありません」と指摘しています。この現状を19世紀のゴールドラッシュに例え、「本当に儲けたのはツルハシを売った人だ」という声もあります。

現在、このような低価格の詐欺行為は金額が小さいため、ユーザーが権利を主張することが難しく、市場の規制介入による是正が急務となっています。