この度、量子人工知能スタートアップ企業SandboxAQは、シリーズEラウンドの資金調達で4億5000万ドルの資金調達を成功させました。今回の資金調達には、Google、NVIDIA、BNPパリバなど多くの業界大手企業が投資しており、SandboxAQの総調達額は9億5000万ドルに達しました。同社は、この資金を大規模量子モデルの研究開発の加速と、各業界との連携強化に充てるとしています。
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SandboxAQは2022年にGoogleの親会社Alphabetから独立した企業です。同社は量子コンピューティング技術を活用して量子人工知能モデルを開発しており、これらのモデルは物理学、化学、数学などの分野で訓練され、複雑な計算と分析を実行できます。SandboxAQは、その量子モデルが創薬や金融モデリングなど多くの分野で潜在的な価値を持つと述べており、特にバイオ医薬品、化学、材料科学、サイバーセキュリティ、金融サービスなどの業界で期待されています。
現在、これらの量子モデルを早期に採用している顧客には、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、サノフィ、アラムコ、マイケル・J・フォックス財団、米国陸軍および空軍などの機関が含まれています。
BNPパリバグローバルマーケット部門の責任者であるオリビエ・オスティ氏は、発表の中で次のように述べています。「人工知能と高度な計算技術は、金融サービスに大きな影響を与えつつあり、BNPパリバグローバルマーケットはこのトレンドを先導できることを嬉しく思っています。SandboxAQとの連携を通じて、人工知能と量子技術の融合における革新的なソリューションを探求することを楽しみにしています。」
今回の資金調達ニュースは、SandboxAQが、大規模量子モデルを様々な業界でより広く利用するという使命の実現に向けた新たな一歩となるものです。今年初めにSandboxAQはGoogle Cloudと提携し、その量子モデル製品をGoogle Cloudのインフラストラクチャ上で開発者が利用できるようにしました。さらに、SandboxAQは2023年11月にはNVIDIAと提携し、化学反応のシミュレーションを行い、新素材や化合物の開発、創薬プロセスの加速に取り組んでいます。
要点:
🌟 SandboxAQがシリーズEラウンドで4億5000万ドルの資金調達を成功させ、Google、NVIDIAなどの業界大手企業から投資を獲得しました。
🚀 量子コンピューティング技術を活用して量子人工知能モデルを開発し、創薬や金融モデリングなどの様々な分野に応用しています。
🤝 Google CloudおよびNVIDIAと提携し、量子モデル製品の普及と研究開発の加速を目指しています。