SnapはAugmented World Expoにおいて、リアルタイムのデバイス上での画像拡散モデルの早期バージョンを披露しました。このモデルは、生き生きとした拡張現実(AR)体験を生み出します。同社は、ARクリエイター向けの生成AIツールも発表しました。

image.png

Snapの共同創設者兼CTOであるBobby Murphy氏は、このモデルはスマートフォン上で動作するのに十分な小ささと、テキストプロンプトに基づいてフレームをリアルタイムで再レンダリングするのに十分な速さを持っていると述べました。彼は、生成AI画像拡散モデルの登場はエキサイティングですが、これらのモデルは拡張現実への大きな影響を与えるためには速度の大幅な向上が必要であるため、Snapのチームは機械学習モデルの高速化に注力してきたと指摘しました。

Snapchatユーザーは今後数ヶ月以内に、この生成モデルに基づいたレンズエフェクトを見始めることになり、Snapは年末までにクリエイターへの展開を予定しています。Bobby Murphy氏は、「このリアルタイムデバイス上の生成機械学習モデル、そして将来のモデルは、拡張現実がエキサイティングな新しい方向に進み、AR体験のレンダリングと創造の方法を再考させることを意味します。」と述べました。

さらに、Murphy氏はLens Studio 5.0の発表も行い、開発者向けに新しい生成AIツールを提供することで、これまで以上に迅速にARエフェクトを作成し、数週間から数ヶ月もの時間を節約できるようにします。ARクリエイターは、新しいツールを使用して自撮りレンズを迅速に生成し、非常にリアルな機械学習による顔の効果を生み出すことができます。また、カスタムスタイルのエフェクトをリアルタイムで生成し、ユーザーの顔、体、周囲の環境に適用することもできます。さらに、数分で3D素材を生成し、レンズに適用することも可能です。

その上、ARクリエイターは同社の顔面メッシュ技術を利用して、テキストまたは画像のプロンプトからエイリアンや魔法使いなどのキャラクターを生成したり、数分でマスク、テクスチャ、マテリアルを生成することもできます。Lens Studioの最新バージョンには、ARクリエイターが遭遇する可能性のある問題に答えるAIアシスタントも含まれています。Snapは、これらの新しいツールがAR制作の方法を大きく変え、クリエイターがより迅速に創造的なアイデアを実現できるようにすると予想しています。